ArtlistとMotion Arrayの違いを比較│同じ運営でも主役の素材が逆
Artlistは音、Motion Arrayは編集の型じゃ!
ArtlistとMotion Arrayは、どちらもイスラエルのArtlist社が運営しています。グループの中で役割を分けているため、同じ「動画用の素材サブスク」でも、力を入れている素材がはっきり違います。
まずは2社の性格の違いを押さえてから、料金や素材の数を比べると選びやすくなります。
Artlistは映画のようなBGMと効果音が主役重要度:★★★★★
Artlistは、もともと映像作家向けの音楽ライセンスから始まったサービスです。BGMは約3万曲、効果音は約5万音(公式の公表値ではない目安)があり、映画やCMのような雰囲気の曲が中心です。
最安のMusic & SFXプランは、BGMと効果音だけを使う契約です。音源だけ欲しいYouTuberには、余計な素材にお金を払わずに済む構成です。
映像素材やAIの生成ツールまで使いたい場合は、上位のMaxプランに上げる必要があります。Maxはクレジット制で、月6,290円からと価格が一気に上がります。
Motion Arrayは動画テンプレートとプラグインが主役重要度:★★★★★
Motion Arrayは、Premiere ProやAfter Effectsで使う動画テンプレートの品ぞろえが中心です。タイトルアニメーション、トランジション、ロゴの見せ方などを、型に文字や映像を流し込むだけで作れます。
Everythingプランには、テンプレートに加えてストック映像、BGM、効果音、AIナレーションまで含まれます。動画編集者がよく使う素材を1つの契約でまとめられるのが強みです。
一方で、BGMは約2.3万曲、効果音は約1.3万音(公式の公表値ではない目安)と、音源の量はArtlistより少なめです。音源はあくまで「編集素材の一部」という位置づけです。
同じ運営だからこそ起きる重なりと棲み分け重要度:★★★☆☆
運営が同じため、2社のサービスは一部でつながっています。たとえばMotion Arrayの著作権の申し立てを解除するツールは、申し立てた相手がArtlistの場合にも対応しています。
ただし、契約は完全に別です。片方を契約しても、もう片方の素材は使えません。
「どちらかを契約すれば両方そろう」と思い込まず、自分が毎月いちばん多く使う素材は音か映像かで選ぶのが基本になります。
BGMと効果音を安くそろえるなら
ArtlistとMotion Arrayの料金プランを比較│音だけか映像込みかで逆転
ArtlistとMotion Arrayの料金は、何の素材まで欲しいかで安い方が入れ替わります。ここではプランの中身を確かめてから、目的別の1年の総額を並べます。
Artlistのプランは円建てでMusic & SFXとMaxの2本立て
Artlistの個人向けプラン
| プラン |
月額 |
使える素材 |
ダウンロード上限 |
| Music & SFX |
1,590円 (年契約) |
BGM・効果音 |
BGM40曲/日・効果音100音/日 |
| Max |
6,290円〜 (7,500クレジット) |
BGM・効果音・映像素材・AIツール |
クレジットの量で決まる |
※2026年10月時点。Maxはクレジット量に応じて7,980円・9,880円・12,080円のコースもあります。
Music & SFXは年契約のみで、1年分をまとめて払う形です。1日のダウンロード上限はありますが、毎日40曲を使い切る人はほとんどいないため、実際の制作で困る場面は少ないでしょう。
Motion Arrayのプランはドル建てで素材の範囲ごとに3つ
Motion Arrayの個人向けプラン
| プラン |
年払いの月額 |
毎月払い |
使える素材 |
| Everything |
24.99ドル (約3,749円) |
39.99ドル (約5,999円) |
全素材 (BGM・効果音・テンプレート・映像・AI) |
| Video Templates |
15.99ドル (約2,399円) |
23.99ドル (約3,599円) |
テンプレート・プリセット・プラグイン |
| AI Voiceover |
10.99ドル (約1,649円) |
年払いのみ |
AIナレーション |
※2026年10月時点。税別のドル建てで、円換算は1ドル=150円の概算です。
注意したいのは、BGMと効果音を使えるのはEverythingだけという点です。Video TemplatesやAI Voiceoverは安く見えますが、音源は含まれません。
音源だけ使う1年の総額はArtlistが半分以下重要度:★★★★★
BGMと効果音だけが目的なら、比べるのはArtlistのMusic & SFXとMotion ArrayのEverythingです。
目的別の1年の総額
| 目的 |
Artlist |
Motion Array |
| BGM・効果音だけ |
19,080円 (Music & SFX) |
約44,982円 (Everything) |
| 映像素材まで |
75,480円〜 (Max) |
約44,982円 (Everything) |
※2026年10月時点。Motion Arrayは年払い・1ドル=150円の概算です。
音源だけなら、Artlistは年約2.6万円安く、Motion Arrayの半分以下で済みます。ゲーム実況やVlogのように、映像は自分で撮るYouTuberならこちらが合理的です。
反対に、映像素材やテンプレートまで欲しい場合は、Motion ArrayのEverythingが年約3万円安くなります。素材の範囲を広げた瞬間に、安い方が入れ替わるわけです。
月払いで短期だけ使えるのはMotion Array重要度:★★★☆☆
ArtlistのMusic & SFXは年契約のみで、1か月だけ試すといった使い方ができません。
Motion Arrayは毎月払いを選べます。Everythingの月払いは約5,999円と割高ですが、イベントの動画を短期間で作る企業の広報担当や、繁忙期だけ素材が欲しい動画編集者には便利です。
支払い方法は、Artlistがクレジットカード・PayPal・Google Pay・Apple Payに対応しています。Motion ArrayはVisa・Mastercard・American Express・PayPal・Apple Pay・Google Payで、JCBは公式の一覧に載っていません。
編集素材をまとめて安くするなら
ArtlistとMotion ArrayのBGM・効果音と映像素材を比較
素材の数だけでなく、曲の方向性やテンプレートの使いやすさも2社で大きく違います。動画のジャンルに合わせて見ていきます。
BGMの数と曲の方向性はArtlistが上重要度:★★★★☆
ArtlistのBGMは約3万曲、Motion Arrayは約2.3万曲です。数の差以上に大きいのが、曲の方向性です。
Artlistは、映画の予告編のような壮大な曲や、ドキュメンタリー向けの静かな曲など、映像に「作品らしさ」を出す曲が得意です。旅行Vlogやブランドムービーを作る映像クリエイターから選ばれる理由がここにあります。
Motion Arrayの曲は、テンプレートと組み合わせやすい、テンポがはっきりした曲が中心です。企業の紹介動画や商品のPR動画には十分ですが、曲そのもので雰囲気を作りたい人には物足りない場面もあります。
効果音の数もArtlistが大きく上回る重要度:★★★☆☆
効果音はArtlistが約5万音、Motion Arrayが約1.3万音で、約4倍の差があります。
ゲーム実況や切り抜き動画のように、ツッコミや場面転換で効果音を多く使うジャンルでは、Artlistの方が探す手間が少なくなります。
ただしMotion Arrayには、テンプレートに最初から効果音が組み込まれているものがあります。トランジションと音を一緒に入れたい動画編集者なら、効果音の数の差は気になりにくいでしょう。
動画テンプレートとAIナレーションはMotion Arrayが充実重要度:★★★★★
Motion Arrayの最大の強みは、Premiere ProとAfter Effects用のテンプレートとプラグインです。Adobeのソフトに入れる拡張機能も用意されており、ソフトの画面から素材を探して読み込めます。
テロップやオープニングを毎回ゼロから作っている動画編集者は、Motion Arrayで作業時間を大きく減らせます。
EverythingにはAIナレーションも含まれるため、顔出しや声出しをしない解説動画を作る人にも向いています。
Artlistでも、Maxプランにすれば映像素材とAIツールを使えます。ただし月6,290円からのクレジット制で、テンプレートを中心に使いたい人にとってはMotion Arrayの方が割安です。
テロップ作りを時短するなら
ArtlistとMotion Arrayの商用利用とYouTube収益化を比較
どちらも有料プランなら商用利用できますが、YouTubeで著作権の申し立てを防ぐ仕組みと、解約後の扱いに違いがあります。
Content IDとは:YouTubeが動画の中の音楽を自動で照合し、登録された曲が見つかると権利者に知らせる仕組みです。正しく契約した曲でも、申し立て(クレーム)が入ることがあります。
商用利用とクライアントワークの線引き重要度:★★★★☆
Motion Arrayは、有料プランならクライアントの案件にも使えます。フリーランスの動画編集者が取引先の動画に使う場合も、取引先の会社の規模は関係ありません。
Artlistは、ライセンスの区分(Social / Pro)で範囲が変わります。Socialは個人のSNS向けで、クライアントやブランドの案件には使えません。
受託案件に使うなら、ArtlistはPro区分かを契約前に確認してください。どちらのサービスも、素材ファイルそのものをクライアントに渡すことはできず、渡せるのは完成した動画だけです。
Content IDの申し立てを防ぐ仕組み重要度:★★★★★
ArtlistのBGMは、YouTubeのContent IDにすべて登録されています。そのため、正しくダウンロードした曲でも、チャンネルを登録していないと申し立てが入ることがあります。
これを防ぐのが、自分のチャンネルを事前に登録する「Clearlist」です。Clearlistに登録したチャンネルは、Artlistの曲で申し立てが入らなくなります。
Motion Arrayは、一部の曲だけが作曲者側の権利管理サービスに登録されています。検索の絞り込みで「Exclude Content ID」を選べば、登録曲を最初から外せます。
申し立てが入った場合は、マイアカウントの解除ツールから動画ごとに対応します。チャンネルを先に登録して防ぐArtlistと、登録曲を避けて防ぐMotion Arrayという違いです。
解約したあとの素材の扱いはMotion Arrayに逃げ道がある重要度:★★★★☆
2社とも、契約中に公開した動画は解約後もそのまま使えます。ただし、解約後に同じ素材を新しい動画で使うことはできません。
Motion Arrayの場合は、契約中に「一般公開」した作品だけが対象です。限定公開のまま解約し、あとで公開に切り替えた動画は対象外になります。
Motion Arrayには、月9.99ドルでダウンロード済みの素材を新しい作品に使い続けられる「Continuity Plan」もあります。新しい素材は落とせませんが、手持ちの素材で動画を作り続けたい人には役立ちます。
申し立てを未然に防ぐなら
ArtlistとMotion Arrayはどっちがおすすめ?動画の作り方別に結論
ここまでの比較をもとに、どんな人にどちらが向くかを動画の作り方別にまとめます。
Artlistが向いている人
Artlistがおすすめの人
- 映像は自分で撮り、BGMと効果音だけ足したいYouTuber
- 旅行Vlogやブランドムービーで曲の雰囲気にこだわる映像クリエイター
- ゲーム実況や切り抜きで効果音を大量に使う配信者
- Clearlistでチャンネルごと申し立てを防ぎたい人
年19,080円で音源をそろえられるため、音だけが目的ならArtlistを選べば予算を最小にできます。
映画のようなBGMを使うなら
Motion Arrayが向いている人
Motion Arrayがおすすめの人
- Premiere ProやAfter Effectsでテロップやオープニングを作る動画編集者
- 商品紹介や会社紹介の動画を作る企業の広報・マーケ担当
- AIナレーションで声出しなしの解説動画を作るSNS動画クリエイター
- 繁忙期だけ月払いで使いたい人
テンプレート・映像・音源を1つの契約でまとめたい人なら、Motion ArrayのEverythingが最も割安です。
編集の型ごとそろえるなら
両方を契約するより片方に寄せた方がいい理由
両方を契約すると、年払いでも合計で年6万円を超えます。BGMはArtlist、テンプレートはMotion Arrayと分けたくなりますが、Motion ArrayのEverythingにもBGMと効果音は含まれます。
まずはEverythingの音源で足りるかを試し、曲の雰囲気が物足りないときだけArtlistを足す順番にすると、無駄な出費を避けられます。
迷ったときの結論
自分で撮った映像に音を足すだけならArtlist、テロップや演出までPremiere Proで作り込むならMotion Arrayを選ぶと失敗しにくいです。
ArtlistとMotion Arrayを契約する前に比較しておく注意点
どちらを選ぶ場合も、契約前に知っておかないと損をするポイントがあります。2社に共通する点と、違う点を分けて整理します。
無料で試せる範囲が2社でまったく違う
Artlistは、クレジットカードなしで無料アカウントを作れます。ただしダウンロードできるのは透かし入りのサンプルで、無料のままでは商用利用できません。曲の雰囲気を確かめる用途にとどまります。
Motion Arrayは、無料アカウントで「無料」ラベルの素材をダウンロードでき、商用利用も可能です。クレジット表記も不要で、AIナレーションも400クレジット分を試せます。
どちらも日数で区切った無料トライアルはありません。Artlistは試聴で、Motion Arrayは無料素材で相性を確かめてから契約するのが安全です。
返金は14日以内でダウンロード前だけ
返金の条件は2社ともほぼ同じです。購入または更新から14日以内で、その間に1度もダウンロードしていない場合に限られます。
1曲でもダウンロードすると返金は受けられません。契約したらすぐに素材を落とすのではなく、無料アカウントの段階で候補を決めておくと安心です。
解約はどちらもいつでもできます。Artlistはアカウント画面から更新を止める形で、契約期間の終わりまでは使えます。Motion Arrayも同じですが、チームプランの解約はサポートへの連絡が必要です。
会社で使うなら従業員50人ルールに注意
2社とも、チームで使えるプランは最大7席までです。そして、従業員が50人を超える会社(グループ会社を含む)は、利用者が1人でも上位の法人向けプランが必要になります。
Motion Arrayは、広告代理店などのクリエイティブエージェンシーも規模を問わずBusinessプランの対象です。個人プランのまま会社の案件に使うと、ライセンスの範囲を外れるおそれがあります。
為替とプラン改定で金額が変わる
Motion Arrayはドル建てのため、為替によって円での支払額が変わります。円安が進むと、Artlistとの価格差はさらに広がります。
Artlistは円建てですが、プランの名前と中身を何度か見直しています。どちらも、契約する直前に公式の料金ページで最新の金額を確かめてください。
無料素材で相性を確かめるなら
ArtlistとMotion Arrayの比較でよくある質問
ArtlistとMotion Arrayは同じ会社ですか?
はい、どちらもArtlist社が運営しています。ただし契約やアカウントは別で、片方を契約してももう片方の素材は使えません。
Motion ArrayのVideo TemplatesプランでBGMは使えますか?
使えません。Video Templatesはテンプレート・プリセット・プラグインが対象です。BGMと効果音を使うにはEverythingプランが必要です。
ArtlistのMusic & SFXは月払いできますか?
Music & SFXは年契約のみです。1か月だけ使いたい場合は、月払いを選べるMotion Arrayの方が向いています。
Motion Arrayの曲でArtlistから申し立てが来たらどうすればいいですか?
まずYouTube上で異議申し立てを行い、そのあとMotion Arrayのマイアカウントにある解除ツールから手続きします。解除ツールはArtlistからの申し立てにも対応しています。
無料で商用利用できる素材があるのはどっちですか?
Motion Arrayです。「無料」ラベルの素材は無料アカウントでも商用利用でき、クレジット表記もいりません。Artlistの無料アカウントでは透かし入りのサンプルしか使えません。
解約したあとも動画は公開したままで大丈夫ですか?
どちらも、契約中に公開した動画は解約後もそのままで問題ありません。ただし、解約後に同じ素材を新しい動画で使うことはできません。
返金は受けられますか?
2社とも、購入または更新から14日以内で、1度もダウンロードしていない場合に限り返金の対象です。
ArtlistとMotion Arrayの比較まとめ
ArtlistとMotion Arrayは同じ会社のサービスですが、主役の素材が正反対です。Artlistは映画のようなBGMと効果音、Motion ArrayはPremiere ProとAfter Effectsの動画テンプレートが中心になります。
BGMと効果音だけが目的なら、ArtlistのMusic & SFXが年19,080円で、Motion ArrayのEverythingの半分以下です。Clearlistでチャンネルごと申し立てを防げる点も、YouTuberには心強い仕組みです。
テンプレート・映像素材・AIナレーションまでまとめたいなら、Motion ArrayのEverythingが年約4.5万円で最も割安です。月払いや無料素材の商用利用など、試しやすさもMotion Arrayが上回ります。
迷ったら、Motion Arrayの無料素材とArtlistの試聴でそれぞれの相性を確かめてから選ぶと、契約後の後悔を防げます。
ArtlistとMotion Arrayの比較表
※2026年10月時点の情報です。Motion Arrayはドル建て・税別のため、1ドル=150円で計算した概算です。楽曲数と効果音数は公式の公表値ではない目安です。