ArtlistでYouTube収益化が成立する3つの条件
Artlistは楽曲と効果音に加えて、映像素材やAI機能まで扱う海外の音源サービスです。有料プランを契約していれば、YouTubeの収益化動画に音源を入れて問題ありません。ただし条件が3つあり、どれか1つでも外すと収益が止まる側に回ります。
収益化が成立する3つの条件
- 有料プランの契約中にダウンロードした音源であること
- 契約が有効な期間中に動画を公開していること
- そのチャンネルか動画がClearlistに登録されていること
3つ目のClearlistは、Artlistを使ううえで最も見落とされやすいところです。ここを知らないまま投稿を続けると、契約に問題がなくても申し立てが積み上がっていきます。
無料アカウントのままでは収益化動画に使えない重要度:★★★★★
Artlistは無料登録だけで検索と試聴ができ、期間の制限もありません。ただしダウンロードできるのは電子透かしが入ったサンプルで、無料アカウントのままYouTubeの収益化動画には使えません。
試しに編集へ組み込んだサンプルをそのまま公開してしまう事故は、実際によくあります。公開前に、使っている音源が透かしなしのものかを必ず確認してください。
ロイヤリティフリーでも申し立ては出る重要度:★★★★★
ここがArtlistを理解する上での要になります。Artlistの音楽カタログは、YouTubeのContent IDに完全に統合されています。ライブラリに曲が追加されると、同時にContent IDにも登録される仕組みです。
そのため、YouTubeの自動判定は「Artlistの曲が使われている」ことを必ず検知します。公式ヘルプにも、正規にダウンロードした音源でも申し立てが出ることがあると書かれています。ロイヤリティフリーであることと、申し立てが出ないことは別の話です。
Content IDとは:YouTubeが動画の音を自動で照合して、登録済みの楽曲と一致するかを判定する仕組みです。一致すると広告収入の行き先が変わったり、動画に表示が出たりします。
検知そのものは止められません。止められるのは「検知したあとに申し立てへ進むかどうか」で、その分かれ目がClearlistへの登録です。
使える範囲は契約しているプランで決まる重要度:★★★★☆
自分のチャンネルに出すだけなのか、クライアントの案件で納品するのかで必要な契約が変わります。公式ヘルプでは、ビジネスやクライアント向けの動画に音楽を使えるのはPro以上またはBusinessのプランだと案内されています。
商用利用そのものの範囲は、別の記事で詳しくまとめています。
YouTube収益化を守るなら
ArtlistでYouTube収益化が止まる6つのケース
止まる原因は、音源そのものより契約と設定の側にあります。原因の場所によって対処がまったく変わるため、先に全体を並べておきます。
YouTube収益化が止まる6つのケース
| ケース |
原因の所在 |
対処の方向 |
| Clearlistに登録していない |
設定漏れ |
チャンネルを登録する |
| 契約が切れた後に公開した |
ライセンス期間 |
取り消せない |
| 契約中に入手していない曲を使った |
ライセンス期間 |
取り消せない |
| プランの範囲を超えて使った |
契約内容 |
上位プランへ切り替える |
| 透かし入りのサンプルを公開した |
無料アカウント |
有料契約後に差し替える |
| Artlist以外の権利者が申し立てた |
他社・誤検知 |
Artlistへ問い合わせる |
※2026年7月時点の公式ヘルプの記載にもとづく整理です。最新の条件は公式サイトで確認してください。
いちばん多いのはClearlistの登録漏れ重要度:★★★★★
公式ヘルプでは、申し立ての送り主がArtlist Ltdだった場合、その原因はほぼ確実にチャンネルまたは動画がClearlistに登録されていないことだと明記されています。つまり6つのうち最も多いケースは、契約の問題ではなく設定漏れです。
裏を返せば、先に登録さえ済ませておけば申し立て自体が発生しません。対処の中でいちばん簡単で、効果がいちばん大きいのがここです。
契約が切れた後に公開した動画は対象外になる重要度:★★★★★
Artlistのライセンスは、契約している期間中に公開した作品を守るものです。契約終了後に公開した動画はライセンスの対象になりません。手元に音源ファイルが残っていても、解約後の新しい動画へ使うのは範囲外の使い方になります。
同じ動画を後から再アップロードする場合も同じ扱いです。ライセンスが切れた後の再投稿では、あらためて申し立てが来る可能性があります。過去作はそのまま、新規作はダメ、と覚えておくと迷いません。
Artlistでも解除できないケースがある重要度:★★★★☆
問い合わせれば必ず解決するわけではありません。公式ヘルプには、契約が有効な期間中にダウンロードしていない音源や、ライセンスの範囲外の使い方だった場合は、申し立てが正当なものなので取り消せないと書かれています。
この2つに当てはまる場合、サポートに相談しても結果は変わりません。音源を差し替えるか、その動画の収益化をあきらめる判断になります。契約期間の管理がそのまま収益の管理になる、と考えてください。
安心して使える音源を選ぶなら
Clearlistにチャンネルを登録して申し立てを未然に防ぐ
ClearlistはArtlistが用意している事前登録の仕組みです。自分のYouTubeチャンネルや動画のURLをArtlistのアカウントに紐づけると、YouTube側が「この動画の音楽は正規にライセンスされている」と判定できるようになります。
Clearlistが申し立てを止める仕組み重要度:★★★★★
動画をアップロードすると、Content IDがその音をデータベースと照合します。Artlistの曲と一致した場合、YouTubeは次にそのチャンネルや動画がClearlistに入っているかを確認します。
登録されていれば、正しくライセンスされていると確認できるため申し立ては発生しません。登録されていなければ、正規にダウンロードした曲であっても申し立てが起きる可能性があります。検知を止めるのではなく、検知の後に申し立てへ進ませないのがClearlistの役割です。
登録できる数は契約の区分で変わる重要度:★★★★☆
登録できるチャンネル数は契約している区分によって変わります。個人向けの区分では各プラットフォームにつき1チャンネルまでで、上位の区分になると数が増え、個別の動画も登録できるようになります。
Clearlistに登録できる数の目安
※2026年7月時点。料金ページとヘルプセンターでプランの呼び方が異なる場合があるため、自分が登録できる数はアカウントのClearlist画面で確認してください。
対象になるのはYouTubeだけではありません。Facebook、Instagram、TikTok、Twitch、ポッドキャストのアカウントも同じ枠で登録できます。複数のSNSへ同じ動画を出している人ほど、この枠の数がそのまま守れる範囲になります。
チャンネルを登録する手順重要度:★★★★★
Clearlistにチャンネルを登録する流れ
- ホーム画面の右上にあるプロフィールアイコンを選ぶ
- アカウントのメニューからClearlistを開く
- プラットフォームを選び、チャンネルのURLかチャンネルIDを入力する
- 表示されたチャンネル名とアイコンを選んで確定する
個別の動画を登録する場合は、同じ画面の「Clear your videos」に動画のURLを貼って確定します。クライアントの動画には招待リンクを発行する方法があり、こちらは発行から30日で期限が切れるため、使われなかったときは作り直しになります。
登録でつまずいたときに見るところ重要度:★★★★☆
登録がうまくいかない原因は、たいてい入力するものを間違えているか、チャンネルの状態です。公式ヘルプでは次の点を確認するよう案内されています。
登録できないときの確認点
- チャンネルに動画を最低1本アップロードしてから登録する
- ユーザー名やカスタムリンクではなく、正確なチャンネルIDを貼る
- ブラウザを更新してからもう一度試す
- それでも通らないときはチャンネルのURLを添えて問い合わせる
作ったばかりで動画が1本もないチャンネルは、URLではなくチャンネルIDでの登録が必要になります。チャンネルIDは、YouTubeのチャンネルページで「…もっと見る」からチャンネルを共有すると確認できます。
契約中に登録したチャンネルは解約後も残る重要度:★★★★☆
見落とされやすい条件がここです。ライセンスが切れた後にClearlistへ追加することはできません。一方で、契約中に登録したチャンネルや動画は解約後もクリアされたまま残ります。
つまり解約を考えているなら、その前にチャンネルを登録し終えているかどうかが分かれ目になります。契約を止めてから慌てても、登録の窓口自体が閉じています。
申し立てを事前に止めるなら
申し立てが届いたときの対処は「誰から来たか」で決まる
申し立ての通知には、誰が申し立てたかが必ず書かれています。Artlistの場合はここで対処が3つに分かれるため、いきなり異議を出す前に送り主を確認してください。
申し立ての送り主別の対処
| 送り主 |
やること |
| Artlist Ltd |
チャンネルか動画をClearlistに登録する |
| Artlist Ltd (Music Publishing) |
YouTube上で異議申し立てを行う |
| それ以外の権利者 |
3点の情報をそろえてArtlistへ問い合わせる |
Artlist Ltdからならほぼ登録漏れ重要度:★★★★★
送り主がArtlist Ltdの場合、原因はほぼ確実にClearlistへの登録漏れです。チャンネルまたは動画を登録すれば解決します。公式ヘルプでは、YouTube上で異議を出したうえでClearlistに追加すれば自動的にクリアされると案内されています。
動画を消したり音源を差し替えたりする前に、まずアカウントのClearlist画面を開いてください。ここで終わる話がほとんどです。
それ以外の権利者からなら3点セットで問い合わせる重要度:★★★★☆
Artlist以外の権利者から申し立てが来た場合は、自分で異議を出す前にArtlistへ連絡します。このとき必要になる情報が決まっているので、先にそろえておくと往復が減ります。
Artlistへ伝える3点
- 使った楽曲のArtlist上のリンク(無ければアーティスト名と曲名)
- 非公開になっていない、閲覧できる動画のURL
- 申し立ての詳細画面のスクリーンショット(送り主と日時が写るもの)
なお、Artlistのアーティストが外部の著作権管理団体に楽曲を登録していることがあります。公式ヘルプでは、この登録があっても利用者のライセンスには影響しないと明記されています。通知に見慣れない団体名が出ていても、それだけで契約が無効になったわけではありません。
証跡はライセンス証明書と請求書で残す重要度:★★★☆☆
公式ヘルプでは、ダウンロードした楽曲ごとにライセンス証明書と請求書を保存しておくことが勧められています。YouTube以外のプラットフォームでは、この2つが唯一の証拠になる場面があります。
申し立てを受けること自体に費用はかかりません。ただし解決するまでのあいだ、広告収入の行き先が変わったり動画の表示が制限されたりします。気づいた時点で動くほど、失う期間が短くなります。
証跡が残る形で音源を使うなら
YouTube収益化に必要なArtlistのプランの選び方
プラン選びは金額ではなく「誰の動画に使うか」と「音楽以外も要るか」で決まります。ここを外すと、範囲外の使い方になって収益化が止まる側の原因になります。
使い方から決めるプランの目安
※2026年7月時点・年契約の月額換算です。プラン体系は改編が続いているため、最新の内容と価格は公式サイトで確認してください。
個人のチャンネルならMusic & SFXで足りる重要度:★★★★★
自分で撮って自分で出すYouTuberやVTuberなら、月1,590円のMusic & SFXで足ります。音楽は1日40曲、効果音は1日100音までダウンロードでき、週に数本を投稿するペースなら上限に届くことはまずありません。
年契約のみで単品購入はないため、続ける前提かどうかだけ先に決めておいてください。
映像素材やAIまで使うならMax重要度:★★★★☆
映像編集者が素材まで一本化したいならMaxです。クレジット制で、使う量に応じて枠を選びます。音楽だけが目的なら差額に見合わないことが多いので、映像素材やAI機能を実際に使うかどうかで判断してください。
クライアント案件があるなら上位の区分が要る重要度:★★★★☆
公式ヘルプでは、ビジネスやクライアント向けの動画に使えるのはPro以上またはBusinessの区分だと案内されています。個人向けの区分のまま案件に使うと、範囲外の使い方として申し立てが正当になってしまいます。
クライアントの動画を扱うなら、Clearlistの枠と契約の区分を先に確認してください。個人向けの区分では各プラットフォーム1チャンネルしか登録できないため、案件が増えた時点で枠が足りなくなります。
月1,590円から始めるなら
同じ動画をSNSにも出すときのClearlistの守備範囲
YouTubeに出した動画をそのままInstagramやTikTokへ転載する動きは一般的になりました。Artlistの守備範囲はプラットフォームごとに違うため、YouTubeで問題がなかったからといって他も同じとは限りません。
Clearlistが守るのは「音楽」だけ重要度:★★★★★
まず押さえておきたいのは対象の範囲です。公式ヘルプでは、効果音、映像素材、AIナレーション、画像についてはClearlistへの登録が不要だと案内されています。Clearlistが守るのはArtlistの音楽であって、それ以外の素材は対象になりません。
効果音だけを使った動画なら、Clearlistの登録漏れを心配する必要はありません。逆に言えば、申し立てが来たときに疑うべきなのは音楽を使った動画です。
FacebookとInstagramはRights Manager経由重要度:★★★★☆
FacebookとInstagramでの申し立ては、Metaの権利管理の仕組みを通じて処理されます。動画がミュートされたり、ブロックされたりする形で表れます。
対応の順番が決まっていて、先にその動画がコミュニティガイドラインに違反していないかを確認します。違反がなければ、Artlistのライセンス情報を添えて異議を出します。公式ヘルプによると、この異議の解決には最大で7日ほどかかります。
TikTokは先にポリシー適合を確認する重要度:★★★☆☆
TikTokで申し立てが出た場合も、まずTikTok側の音楽利用のポリシーに沿っているかを確認します。そのうえでArtlistのライセンスで使っている音楽なら、Artlistへ問い合わせる流れです。
プラットフォームによっては、外部の事業者に内部ツールを開放していない場合があります。そのときは自分で異議を出し、ライセンス証明書を証拠として示すのがいちばん早い解決になります。
複数のSNSで使うなら
ArtlistのYouTube収益化に関するよくある質問
Artlistの音源をYouTubeの収益化動画に使っても問題ありませんか?
有料プランの契約中に手に入れた音源で、契約期間中に公開する動画であれば問題ありません。ただしチャンネルをClearlistに登録していないと、正規にダウンロードした曲でも申し立てが出ることがあります。契約と登録の両方をそろえてください。
きちんと契約しているのに申し立てが来たのはなぜですか?
Artlistの楽曲はYouTubeのContent IDに登録されているため、自動判定は必ず検知します。チャンネルや動画がClearlistに入っていれば申し立てには進みませんが、入っていないと申し立てが発生します。送り主がArtlist Ltdなら、ほぼ登録漏れが原因です。
Clearlistには何チャンネルまで登録できますか?
契約の区分によって変わります。個人向けの区分では各プラットフォームにつき1チャンネル、上位の区分では3チャンネルと個別動画の登録ができ、チーム向けでは5チャンネルまで広がります。自分の枠はアカウントのClearlist画面で確認してください。
解約した後も、公開済みの動画はそのまま残せますか?
契約期間中に公開した動画はそのまま残せます。契約中にClearlistへ登録したチャンネルや動画も、解約後クリアされた状態のまま残ります。一方で、契約が切れた後に新しく公開する動画はライセンスの対象外です。
解約してからClearlistに登録することはできますか?
できません。ライセンスが切れた後はClearlistへの追加ができない仕組みです。解約を考えているなら、契約が有効なうちに使っているチャンネルの登録を済ませておいてください。
無料アカウントのままYouTubeに使えますか?
使えません。無料登録では検索と試聴、電子透かし入りのサンプルのダウンロードまでです。収益化に限らず商用の動画に使うには有料プランへの切り替えが必要になります。透かし入りの音源を公開しないよう注意してください。
効果音やAIナレーションもClearlistの登録が必要ですか?
必要ありません。公式ヘルプでは、効果音、映像素材、AIナレーション、画像はClearlistの対象外だと案内されています。Clearlistが守るのはArtlistの音楽なので、音楽を使った動画だけを登録すれば足ります。
ArtlistのYouTube収益化を止めないためのまとめ
ArtlistでYouTubeの収益化が止まるかどうかは、契約と設定の2つで決まります。有料プランの契約中に手に入れた音源であること、契約が有効な期間中に公開していること、そしてチャンネルか動画がClearlistに登録されていることの3つがそろっていれば、広告収入が止まることはありません。
Artlistの楽曲はContent IDに登録されているため、自動判定は必ず検知します。ここは避けられません。避けられるのは検知の次の段階で、Clearlistにチャンネルを登録しておけば申し立てへ進まなくなります。申し立ての中でいちばん多いのがこの登録漏れなので、契約したらまず登録を済ませてください。
申し立てが届いたときは、送り主を先に確認します。Artlist Ltdからなら登録漏れなので、Clearlistへ追加すれば解決します。Artlist Ltd (Music Publishing)からならYouTube上で異議を出します。それ以外の権利者からなら、楽曲のリンクと動画のURL、申し立て画面のスクリーンショットをそろえてArtlistへ問い合わせます。
一方で、契約中に手に入れていない音源や、契約が切れた後に公開した動画は取り消せません。解約後にClearlistへ追加することもできないため、契約が有効なうちに登録を終えておくことが最後の安全策になります。プランは自分のチャンネルだけならMusic & SFX、映像素材やAIまで使うならMax、クライアント案件があるなら上位の区分という分かれ方です。条件を先に押さえて、収益を止めない状態で動画づくりに集中してください。
YouTube収益化を守るなら